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欠格条項の是非を問う①

てんかん患者の運転免許の是非についての報道がありました。

この件について考える前に、まず資格制度に関する欠格条項について書きたいと思います。
あらゆる資格・免許にはたいていこの欠格条項が設けられています。

欠格条項とは・・・
 許可申請や登録などの場合、申請者等が一定の要件に該当していると、 不許可等となることです。
 また、欠格条項には「絶対的欠格」と「相対的欠格」とに区分されます。
 「絶対的欠格」:試験に合格しようがとにかくその資格を取得することが認められていない。
 「相対的欠格」:場合によっては認められない(資格を与えない)こともある。

障害の種別によっても内容は異なります。同じ資格・免許でも身体障害者は制限はないけれど知的障害はあったり、特に精神障害はその特性からもっとも制限が多いです。
例えば、現在栄養士に関する欠格条項はありません(全廃)が、理・美容師に関しては精神障害者は相対的欠格となっている等。

欠格条項は、障害を持つ人々にとって、様々なチャンスを奪う大きな壁として、関係団体が何度も見直しを訴えてきました。(現在の欠格条項の状況はこちら→「障害者欠格条項をなくす会」

そして、今回問題となっているてんかん患者の運転免許について。
てんかんは精神障害に含まれます。精神障害者の運転免許は相対的欠格となっていますので、“場合によっては免許取得が出来ない場合がある”ということです。
ただ、精神障害に含まれるといっても、報道でもあるようにてんかん患者はきちんと治療していれば日常生活に何の支障もなく他者からも見えるものではありません。あくまで個人の申告にゆだねられているため(他の精神疾患も同じですが)、黙っていれば分からない、だから医師にその申告をさせてはどうか、という議論が浮上しているわけです。

てんかん協会による、医師が患者がてんかんを有していることを申告した場合患者との信頼関係が壊れるという主張は全く通じませんが、もうひとつの主張である「罰則を課せば隠そうとする患者が増える」ことにつながるということは、私も危惧しているところです。
ではどうすれば良いのか。
てんかん患者はそのことを隠そうとするため、てんかんではない人が「てんかんではない」ことを診断書か何かで証明するしかありません。しかしそのようなことはどう考えても不可能です。てんかんではない人の方が圧倒的に多いのですから。
また、診断した医師にその申告を義務付けると、今度は患者が診察に行かなくなってしまいます。
そうなると、やはりてんかん患者自身の申告にゆだねるしかないのです。
しかし、患者本人にゆだねている現状で事故が多発している・・・・・

結局、制度そのものを見直す必要があるのかもしれません。
さらに、運転免許がなくても生活しやすい環境を整備することも必要だと思います。
高齢者の運転免許返納促進のためにメリットをつけるのように、てんかん患者が返納した場合にも同様にする。
「じゃあ、車がないと不便な地域で生活している人は?」という声がすぐに聞こえてきそうですが・・・

地球のためにも、車に頼る社会を転換していく必要があるのは世界共通の概念(のはず)です。そういった視点も兼ねたアプローチとして、公共交通機関の整備と利用促進を促していく取り組みが求められていると思います。


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まとめ【欠格条項の是非を問う】

てんかん患者の運転免許の是非についての報道がありました。この件について考える前に、まず資格制度に関

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意見です。

てんかん患者による事故、確かに多発しているように感じます。
山村様はこの様な問題に対して制度の見直しの必要性をお考えになって有意義な意見を書いて下さったとお見受けします。
リスクマネジメントに興味があって勉強していますが、公共交通機関の整備にかかる費用を最低レベルで算出しても非現実的な理想論にすぎないのですが。
友人の医者と話して、てんかん患者の生産力を奪う代わりに保障(補償)する。仮に地方てんかん患者を移住させるにも受け入れ可能住居が足りない。ここ内科だけど妊婦よりてんかんが多いからなぁ。昔からてんかんでも車で患者来るから。てんかんの事故が増えたんじゃなくて、単純に飲酒と同じで報道(情報化社会)が直接の原因じゃない? 死亡事故は確実に減ってるし、どんな医者だって危険な時は止める。感情で20万の署名が集まってるだけで本当の意味でてんかんを知っている人(医者)が一律禁止の必要性を思えば逮捕されているはず。堂々と患者は車で精神科に通院しているんだし」
とのことでした。
地方に住む人間として必要性は当然ですが免許を持っていない人が高齢者のごく一部なので、法改正により今後無免許で運転される事を考えると免許を持ってほしいと思うのは私だけでしょうか。
公共交通機関がなく(廃止)、病院の送迎バスで市内に向かい、一月分の食料を購入してタクシーで帰ってくる不憫なお年寄りを見て私は考えさせられました。
年間走行距離(生活分のみ)14000kmの田舎で生きる一般人の意見です。人命尊重はわかります。しかし日本は全てが同じ条件ではありません。私も井戸水が止まった時は非常に困りました。
子供の頃は私も理想論で話してきました。今は現実論で考え話すことを心がけています。想像する世界と体験する世界の違いを理解した上で、全ての権限が与えられたとしたら何が正解でしょうか。消費税を投入するとして増税を国民に納得させえる術がありましたら教えてほしいと思います。あなたが見えてきた色々な事にも財源は入っているはずですよね。

Re: 意見です。

地方公務員 様

ご訪問ありがとうございます。

地方公務員様のご友人がおっしゃられている通り、てんかん患者もそうでない人と同じように自動車を運転しています。しかし、医師が危険性が高いから運転をやめるように、と注意しても、本人がそれを無視すれば意味がないのではないでしょうか。そこが問題なのです。現状では認知症の高齢者も同様ですがあくまで自己申告にゆだねられています。たしかに死亡事故は減っているのかもしれませんが、少なくとも私の住む地域では高齢者が加害者となる事故が年々増えています。死亡事故全体の数の増減も大切ですが、その内訳を見て、対策を考えることも同じくらい大切です。
また、たしかに公共交通機関が少なくて・・・、という地域が存在することも理解しています。私の住む地域がまさにそうですから。ただ、例えば施設によってはタクシー会社と契約して1台専属についてもらっている等工夫をしているところも多いです。地方ではタクシーの需要が少ないために都会に比べて見かけることも少なく、いざというときにつかまらない、結局自分の車、だからタクシーも少なく・・・という流れになっていますが、公共交通機関が減退しているならなおそういったものを活用できるのではないかと思っています。最近ではコンビニエンスストアも山村への移動販売に乗り出しています。少しずつですが、、民間レベルでもそのような動きがあり、福祉施設でも各地域でのニーズ発掘と法的サービス以外でも対応を実践しています。そうやっててんかん患者も高齢者も他の運転できない人に対しても、(送迎を含む)運転できなくても済んでしまう環境を作っていくことは不可能ではないと思います。
地方の公務員でいらっしゃるのなら、一般の住民よりも地域のことをよくご存知のことと思います。まだ活用しきれていない資源もあるかもしれません。もちろん、財源がなければ公共交通機関の整備は難しいですが、それだけにその地域ならでは、という工夫がもっとあっても良いのではないでしょうか。公務員の方からのご意見、ありがたかったです。ぜひよりよい地域づくりを実践なさってください。そこから全国へ広がったら、それはとても素晴らしいことです。期待しております。

貴重なご意見ありがとうございました。
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山村福ノ助

Author:山村福ノ助
社会福祉士・精神保健福祉士有資格。現場から少し離れたことによっていろいろなことが見えてきました。

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